起床音楽5月16日

國府田マリ子 “雨のちスペシャル”

記録的な早さとなった九州北部梅雨入り宣言の翌日に、半年ほど温めていた非常に興味深い楽曲を流します。今年放送開始から60周年を迎えたNHK「みんなのうた」の曲になります。ひとまずお聴きください。一度聴くと何度も聴きたくたくなるはずです。その旋律と編曲、展開はまさにモータウンそのもの! オーケストラも加わった壮大な楽曲構成に、幼めに設定された歌詞や歌声が際立ちます。それはまるで少年時代のマイケル・ジャクソンを彷彿させます。可愛い歌声とストリングスはこのようにマッチさせるべきという最適解を示しているようにさえ思います。

何と言っても注目すべきは、作曲は「真夜中のドア~Stay With Me」で昨年から世界的に大ブレイクしている早世の歌手・松原みきさんです。松原さんは1990年代に入ると歌手よりも作曲家としての活動がメインとなられました。この曲は1997年リリース、松原みきさんの作曲家としての代表作でもあります。編曲は西脇辰弥さん、ハーモニカ奏者としても有名なのだそうです。イントロのハーモニカとベースはヤバすぎるという以外の言葉が見つかりません。2番以降からアウトロまでの見事な転調については解説動画を作る方まで存在するほどです(下部に引用してます)。

作詞・歌唱の「こうだまりこ」さんはアニメの声優として現在も活動されている方です。当時は20代後半でしたが「マリ姉」という愛称がついていました。当時高校1年の私は、声優に関することは全くわからないものの、マリ姉のことはよく知っていました。毎週月曜だったと思いますが、午前0時から放送していたラジオ番組「Come on FUNKY Lips!」に出演されていたのを聴いていたからです。

寮の自習時間で自分の満足いく勉強が終わらずに続けていた、というのは嘘で、実際はラジオを聴きながらこっそり持ち込んだ「火の鳥」とか「ブラックジャック」とか漫画ばかり読んでた気がします。当時の私は番組で流れていたこの曲に特に印象を抱かず、高校2年の現役起床音楽係の時もこの曲を流した記憶がありませんでした。20年以上の時がたち、昨年11月になってこの曲が松原みきさん作曲であったことを知り、驚愕して改めて聴きなおしました。「みんなのうた」の当時最先端であったであろう3DCGの映像を観ながら、私は感動して泣いてしまいました。最近「モータウンミュージック」への傾倒が激しい私にとってはまさに「どんぴしゃ」でして、ぜひ梅雨入りの日に流したいと思い半年間温存しておりました。

1997年当時、NHKの番組内では好評を得てその後長く再放送される曲になったのですが、同じ年に一番話題になった曲はV6の「WAになっておどろう」でして、その陰に人気が隠れてしまったようです。これまでご存じでなかった多くの方にこの曲を聴いてほしいですし、ご存じの方にも改めて聴いていただき、松原みきさんの生きた時代に想いを馳せていただければと存じます。

この3年半、梅雨入りの翌日についてはこだわった選曲を続けてきました。1年目は「ホタル(スピッツ、2018年5月29日)」、記録的に遅い梅雨入りとなった2年目は「Singing In The Rain(Gene Kelly、2019年6月27日 )」、昨年の3年目は「AME (Rasmus Faber、2020年6月12日)」でした。今後もこだわっていきたいと思うのですがこれには理由がありまして、それは私が現役高校生の起床音楽係だった時の苦い記憶によるものです。1998年の6月、梅雨入りの日にかけた曲はCoccoさんの「Raining」でした。いい曲です。いい曲なんですけど、歌詞は1番で「おさげを切り落とした」、2番で「髪が無くて今度は腕を切った、切れるだけきった」です。朝からこんな歌詞、だめですよねwww 聴かされた後輩たちからかなり非難を浴びました。へこみました。このマリ姉の曲で良かったじゃんw どうか当時の後輩の皆様方、今年も素晴らしい曲で当時「16歳の私」をぎゃふんといわしときますので、彼を許してあげていただければ幸いですm(__)m

雨のちスペシャル - Wikipedia
國府田マリ子 - Wikipedia
松原みき - Wikipedia
西脇辰弥 - Wikipedia

松原みきさんの名曲と言えば何といってもこの曲です。2020年11月28日のお誕生日に流しました。

Coccoさんの「Raining」です。これからも毎年登場することになると思いますm(__)m

(2021年8月14日追記)表題にあげたMVが削除されてしまったので、別の動画をアップしました。この曲はサブスクリプションでの試聴さえもできません。コナミレーベルですか?著作権の管理と活用を積極的に検討していただきたいものです!

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