Diana King “Shy Guy”
偶然Youtubeでこの曲を見つけて、そうそう思い出してしまいました。恥ずかしい思い出です。もう20年近い前の話だし、変に匿名とかにしないで書いていいのかなと思います。
高校3年の夏休み(といっても受験生なのでお盆休みしかない)だと思います。福岡市内の実家から自転車で天神にふらりといくとき、ウォークマンで聴いていたのはラジオの「FM福岡」でした。せっかく福岡に戻ってきたので、夕方の「DJ EIJI」さんという方がパーソナリティを務める番組に「PHS」で電話リクエストをしました。リクエストしたのは当時好きだった日本のロックバンド「Pre-School」の曲です。天神で用件を終えて帰宅する途中、なんと返事の電話がかかってきてびっくりしました。この番組はリスナー対話型番組で、リクエストが採用されれば公共の電波でEIJIさんと会話できるわけですから、それはもう大興奮です! 慌てて自転車をとめて電話に出ると、スタッフの方から次のように言われました。
スタッフ「リクエストありがとうございます。この後EIJIさんとつながりますのでぜひお好きなことを話してください。ただ、プリスクール? うちに音源がなかったんですよねえ、、、ですので、かわりに別の曲をリクエストしたことにしてもらってもよろしいですか?」
私「はあ、、、わかりました。それは構いませんが、なんという曲ですか?」
スタッフ「ダイアナキングのシャイガイです」
私はガチで「ライオンキング」の曲だと思いました。
当時のPHSはほんと音質が悪かったんだと言い訳しておきます。書きながらだんだん腹が立ってきた、、、。
私「ライオンキングのファイファイ?」
スタッフ「ダイアナキングのシャイガイ!」
私「ダイアナ妃! ああ、エルトンジョンですか?」
スタッフ「王様のキングです!ダイアナキングでシャイガイ!」
私「王様と私? タイタイ? すいません、本当にわからないですけど!」
スタッフ「ダイアナはあってます! ダイアナの王様でダイアナキング! シャイガイ! シャイガイ! そんな風に言えば大丈夫です! それではつなぎますよ!」
急にDJ EIJIさんと電話がつながれました。EIJIさんと話せること自体はとてもうれしくて、何を喋ったかあんまり覚えてないのですが、かすかな記憶として「自転車で移動することが多い」話題となり、オチとしてEIJIさんが「俺も自転車でスタジオまで通ってるぜ!」と言うから、私が「えっ!どこにお住まいですか?」とたずねてしまい、「それは、えーっと、言えねえよ!」みたいな終わり方をしたと思います。
そのあとがやばかったんです。私が「リクエスト」する曲を、全く思い出せない、、、。
EIJIさん「それではリクエストをお願いします!」
私「え!? えーっと、ライオンキングさん? あいおあんキング? あいあキング? の、えっと、えっと、、」
EIJIさん「おまえみたいなやつだよ!!」
私の心の声「(どんなやつだよ!?)」
私は完全にテンパっていました。EIJIさんの「お前みたいなやつだよ」は20年たった今も脳裏に焼き付いて忘れられません。
EIJIさん「シャイ、シャイ、シャイ、シャイ、、、」
私「シャイ、シャイ、シャイ、SH、、、」
EIJIさん「シャイ、ガイ、はいそれではリクエストはシャイガイです!」
その後この曲のオンエアの裏側で、私もEIJIさんもお互いに謝り続けたような記憶があるのと、その後数日の短い夏休みが終わるまで「Pre-School」を大音量でかけて実家に引きこもってしまったような記憶が残っています。
この話を読まれて皆さんどのように思われましたか? 現在の私から見たら「伝説の歌姫」ダイアナキングも知らないような当時の自分が悪いよという前提ではあります。ありますけれど、「リクエストした曲がかけられないのに電話をつなぐ」というスタッフの対応も、やっぱりなんか変だよなあ、と思います。
相変わらず思春期を乗り越えられてなかった17歳の私。20年近くたってからブログに書いて笑い話にして、彼を慰めるような気持ちです。でも、まあ、「ダイアナ妃」と聞き違えた瞬間にエルトン・ジョンを想起できたのは、褒めてやってよくないですか?