岩代太郎 “The Battle Of Red Cliff”
今中国・武漢が本当に大変なことになっています。新型コロナウイルス感染症が深刻な脅威となっており、日を追うごとに発症者と死者が増え続けています。日々の報道に心を痛めています。市域全体の交通機関を停止して封鎖することや、「春節」の休暇期間を2月2日まで延長することなど、これ以上の感染拡大を防ぐための思い切った政策は理解しますが、これによる経済的なダメージも今後表面化してゆくに違いありません。自宅に帰ることもできず、文字通り命を賭して未知の疾患の治療に挑む武漢の医療従事者の方々に深く敬意を覚えております。亡くなられた方々に哀悼の意を表すとともに、発症された方々の速やかなご快復を祈念いたします。
日本のテレビやインターネットの報道に、私は強く違和感を覚えています。日本のテレビ報道は感染症の恐怖をセンセーショナルに取り上げ、対応の早い遅いとか、現地報道に対するファクトチェックの話題とかが多数を占めています。残念です。日本で地震などの災害が起きた時の報道を思い出してください。最も知りたかったことは、現地の方々が今どういう状況にあり、何が不足して困っているのか、そういうことではなかったですか? 今回はそのような話題が少なく感じます。支援に関するニュースはほとんどありません。大分市役所は姉妹都市である武漢市にマスクを数万枚発送しました。この事実はテレビでは全く取り上げられないようです。私の地元長崎では「春節で中国人が訪れるランタンフェスティバルを中止すべきだ」という投稿や議論を目にしました。心が痛みます。
もちろん私たちの感染防御も重要なことです。しかし、今こそ隣国の我々に求められていることは、本当に大変な思いをしている現地の方々に共感し、支援するあり方ではないでしょうか? いま私たちが口にすべきことは、「日本に来ないで」ではありません。「がんばれ武漢!」、「がんばれ中国!」ではないでしょうか!? 私自身も今自分に出来る支援の方法を考え、実行してゆきたいと思います。
武漢に関連して何か音楽をかけられないか検索しました。武漢を省都とする河北省は、三国志の「赤壁の戦い」の舞台となった場所です。これにちなんで今朝は、映画「レッドクリフ」のオープニングテーマを選ばせていただきました。イントロを聴けば誰でもわかる非常に有名な曲です。作曲は映画音楽家として名声の高い日本の岩代太郎さん、演奏は東京都交響楽団ということで、これは現在強化週間で行っている「邦楽くくり」ということから外れずに済みそうです。
微力ではありますが、このブログから声援を送らせていただきます!
加油武漢! 加油中国!