PSY・S “Kisses”
1か月ほど前に本田美奈子.さんの「Oneway Generation」を起床音楽で流してから、もうずっと考えていました。あの曲にある「青春の終点に着いたとき 何が待っているのか？」という歌詞。もうすぐ40歳を迎える私は、果たしていつ青春の終着駅にたどり着き、何を見つけ何を感じたのでしょうか？ これが全然、ひと月考えてもピンとこないんです。
そもそも「青春」の定義が何なのかもはっきりしないので、諦観をもって辞書（コトバンク）を引いてみますと、「夢や希望に満ち活力のみなぎる若い時代を、人生の春にたとえたもの。」だそうです。良かった、「思春期」とか年齢で明らかに区切られるものではなさそうです。もし「青春」というのが年齢に関係なく新しいものに挑戦すること、新たな何かを創造することができているということであるならば、私はおそらく「青春の終点」にはたどり着いていないということになるのでしょう。おそらく終わりそうにないし、終わらせられないです。
今日は最愛の妻の誕生日です。妻は卓越したデザインの才能とネイリストとしての技術を持っており、アクセサリーを主に作品を作り続けています。今から20年ほど前に出会った頃はそれぞれが舞台活動をしておりました。お互いの創造性に惹かれあって交際し、結婚に至ったのが正直な私の認識です。私は現在までずっと彼女のクリエイティブな姿勢を尊敬し、そのアートを愛しています。もし私の青春が終わっていないならば、間違いなく彼女の青春も終わっていません。しかし、今彼女は青春を一時停止しなければならなくなっています。それは様々な事情がありますが、何よりも私がそのサポートに十分加勢できていないことが原因だと考えています。私はそれを本当に申し訳なく思っており、彼女が「青春」を再び疾走できるよう、自分にできうる行動を考え続けております。弁解じみて忸怩たる思いもありますが、これからも家族のために喜んで葛藤を続ける所存です。
今日は80年代後半から90年代にかけて活躍した2人組ユニット、「サイズ」の代表曲のひとつです。1990年リリース、当時はポケットベルの会社であった「東京テレメッセージ」のCM曲でした。語数の少ない、本当にシンプルな青春の恋愛ソングです。当時小学3年生だった私はテレビのコマーシャルでその音楽を聴いたのでしょう。その後私の頭の中で繰り返し流れる「脳内ループ（イヤーワーム）」の音楽となり、長く、なんと30年にわたって私を悩ませることとなりました。時が経ちGoogleで分かっているだけの歌詞を調べても、YouTubeが発達しても、鼻歌アプリで歌ってみても、ほかの無数の「脳内ループ」の音楽が解決されても、この曲だけはどうしても「誰の何という曲なのか」を把握することができなかったのです。
30年の時を経てこの曲が「PSY・S」の曲であることを知るに至ったきっかけは、私がお世話になっている先輩方が定期的に開催するクラブイベント「OFF YOUR FACE」をオンラインで拝聴した時でした。ある先輩がかけていた曲の伸びやかな力強いヴォイスに感動し、すぐに鼻歌アプリで検索したところ「PSY・S」の「LEMONの勇気」という曲がヒットしました。この曲は昨年2020年の6月27日に起床音楽に採用したのですが、この日私は当時住んでいた福島県郡山市を離れ、岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」を目指すべく、三陸海岸をドライブにて北上していたのでした。「サイズ」を初めて知った私は「Apple Music」でそのベストアルバム（シングルコレクション）を聴いていたのですが、宮城県気仙沼市に差し掛かったところで、ついにこの「Kisses」にたどりついたのです。私はたちまち涙があふれ、前が見えなくなってしまいました。国道45号線の路肩に車を停めしばし聴き入りました。こんなにシンプルで素晴らしい歌詞とは知りませんでした。
作詞の松尾由紀夫さんはHOUND DOGの名曲「ff（フォルティシモ）」が最も有名で、この曲をはじめ多くの歌手・バンドに歌詞を提供しています。作曲はメンバーの松浦雅也さん。解散後は大ヒットのゲーム「パラッパラッパー」をプロデュースしました。ヴォーカルのCHAKAさんは現在地元大阪を中心にジャズシンガーとして活躍されておられます。最近アルバムをリリースされ、私も最近購入いたしました。こちらもじっくり拝聴させていただきまたライブ配信でコメントさせていただければと思います。
「Kisses」の歌詞は、20年近く前に妻と出会った頃の気持ちを思い出させるものであり、本当に大切な曲となりました。誕生日にこの歌を贈ります。あのころの気持ちを忘れることなく、また二人で青春を疾走したいと思います。
現在はジャズシンガーとしてご活躍のCHAKAさんのチャンネル
ブログ「CHAKA With Webfriends」
ニューアルバム「CHAKA JAZZ ～ hush-A-Bye」購入サイト
これまでYouTubeにおいては古いライブ映像のものしかなかったため、今回収録アルバム「Signal」の音源をそのままアップロードさせていただきました。動画はアルバムのジャケット写真をスキャンし、モーションを軽めに修飾しました。著作権の問題はいつも気になるところですが、幸い自動的に著作権者に収益が入るよう設定されており、ライセンスの問題も大丈夫そうです。
今日この曲を流すことを決定づけた「Oneway Generation（2021年5月19日）」
「Kisses」を発見するきっかけとなったPSY・Sの名曲「Lemonの勇気（2020年6月27日）」
