Marshmello & Demi Lovato “OK Not To Be OK”
日本で広く知られた曲ではないかもしれませんが、この曲がリリースされた背景と、その歌詞に対して深く感銘を受けております。このMVの最後に登場する「HFTD(Hope For The Day)」は、アウトリーチやメンタルヘルス教育を通じて自殺を予防することを目的とするNPO(非営利団体)なのだそうです。この楽曲はこの組織に賛同して作られたものなのだそうです。
EDMトラックメイカー「マシュメロ」と、数々のEDMで活躍する米国のシンガーソングライター「デミ・ロバート」さんが2020年に共作したこの楽曲は、その題名を日本語に訳すと「うまくいかなくたって大丈夫」という意味になります。MVではお二人のお若い頃の二人が登場し、それぞれの思春期と今の自分自身が街に繰り出して遊んでいる光景が描かれます。現実には絶対にありえない光景だからこそ、感慨が深くなります。
自分に置き換えて考えてみると、40歳の私がもしほんの数時間でも、17歳の私(現役高校寮起床音楽係)を連れて遊びに行って構わないということになったら? さあいったい何をしてあげましょうか? いろいろ妄想して考えてみますけど、結局その17歳の彼が示す反応に応じて一般的なアドバイスを繰り出すしかないのかもしれません。しかし少なくとも、「どんな困難や挫折があっても生き延びているから、自ら死ぬことだけはするな」とは言うのかもしれませんね。
日本の演芸史に名を残す偉大な芸人の急逝に、私を含め日本中の多くの人々が傷つきました。自殺を予防したいという思いは世界中のどこの国だって一緒です。大丈夫じゃないと思ったってとにかく大丈夫。この曲を通じて、自死の悲劇がこれ以上続かないことを祈ります。
デミ・ロバートさんといえば「クリーンバンディット」の「ソロ」が有名です。是非お聴きください。(2018年9月5日294曲目)